(滋賀県近江八幡市)毎年1月第2日曜日
全国唯一、馬の聖地で斎行される馬への祈りを捧げる神事
1350余年の昔、天智天皇は馬の文化発展の為に全国で初めてこの地に国営牧場を築かれました。それ以降、馬とのご縁をいただく賀茂神社は、馬や馬に関係する方々の随一の守護神、とりわけ日本の『馬の聖地』として、その名に相応しく歴史と伝統に守られたお社です。
その馬の聖地である賀茂神社では、1年を通じて約70回のお祭りや儀式があります。
5月上旬には永く1ヶ月の期間にも及ぶ大祭「賀茂祭」が斎行され、午後3時からは7頭の馬により、2頭ずつ7回の競走を行い、上賀茂神社の競馬会に参加する馬を決する神事「足伏走馬(あしふせそうめ)」が斎行されます。
また11月下旬には「馬上武芸奉納祭」が斎行され、7頭の和種馬と乗り手が古式に則って流鏑馬(やぶさめ)や和式馬術、競馬(くらべうま)、扇による馬上舞などを奉納し境内は大変ににぎわいます。
そして1月の第2日曜日には、馬たちの1年間の健康と安全、そして繁栄を祈るために「馬・馬事・競馬・乗馬」の安全祈願大祭が斎行されます。
当日は午前11時半に境内に馬たちが到着し、午後1時過ぎに御本殿で全国「馬・馬事・競馬・乗馬」安全祈願大祭を斎行。午後2時半頃からは当地の周辺にいる馬たちが全国の馬たちを代表して境内400メートルの馬場で「乗初式(のりそめしき)」を斎行し、賀茂大神様へ奉納しています。
霊木『樫』。古来ここに雷が落ち、幹の中心が焼け、表皮のみとなりましたが、現在も成長を続けています。また、木の中心をくぐることで子授けの霊験あり、とされています。
賀茂神社
滋賀県近江八幡市加茂町1691番地
アクセス
車◉名神高速道路 竜王ICより約15分
電車・バス◉JR琵琶湖線 近江八幡駅から近江鉄道バス
加茂東バス停下車~徒歩5分
賀茂神社の起源
奈良時代、日本初の馬の国営牧場の地に、日本の災厄を封じ、人々の幸せを祈るため、聖武天皇は陰陽道の祖と仰がれる吉備真備に命じて、陰陽道の技にて、日本の「気」の集まる(日本のパワースポット)地に天平8年(736)に創建されました。また、日本最古の馬の国営牧場に鎮座し、馬の伝統を守り伝えることから、全国随一「馬・競馬・乗馬」守護と仰がれていると共に、「方除・鬼門除・災難除・厄除・八方除」守護、「縁結・子授・安産」守護、交通安全「車」守護等の霊験あらたかな神社として崇敬されています。
取材後記…
かつて境内にあった国内でも屈指の大きさを誇る神馬像。平成30年の台風被害により現在はありませんが、来年の午年に復興を目指しているとのことです。また会える日を楽しみにしています!文/邦馬
取材協力・写真提供
賀茂神社
http://kamo-jinjya.or.jp/
0748-33-0123