6月3日(火)から有休消化期間に入り、しばらく嫁さんと北海道の北東部などを車で旅していた。
そして、7月9日(水)に正式に厩務員を定年退職し、失業保険の申請やら引っ越しやら忙しくしていたが、7月13日(日)から再び北海道へと渡ることになった。
矢作芳人調教師が2023年に北海道虻田郡真狩村に開業した「コテージエクリプス」と「真狩サマーステーブル(2024年夏より稼働)」。
そのサマーステーブルの今季のお手伝いを頼まれたのだ。
伊藤雄二厩舎時代の夏に日高の牧場で牧草のお手伝いしたりしたが、正式に生産牧場や育成牧場で働いたことのない牧場素人だ。
しかも身体がなまりきったポンコツじじいなので、自分の中ではあくまで「研修」という形でのお手伝いだ。



2年前、札幌競馬場出張時にここの完成セレモニーの日にゲストとして来て、コテージに1泊させてもらったので、大体どんな感じかは分かっていた。
今回は夏場は営業していないこの立派なコテージに24連泊して、牧場の仕事をお手伝いする。
ちょうど僕が真狩村に着いた時は、函館競馬から札幌競馬への移行時期のタイミングで、7〜8頭の馬がいた。
北海道といえども近年はとても暑い。もともと避暑地と言われたこの真狩村やニセコ地区も例外ではなく、連日30度超えの真夏日だった。「北海道行けば涼める」という時代はもう終わったのかもしれない。
僕の仕事は、まずウォーキングマシーンに馬を入れて、その間に馬房の掃除。
その後マシーンでウォーミングアップが終わった馬を順番にトレッドミルに入れてダクやキャンターなどの調教を消化する。トレッドミルではもしもの時のサブとして見ているだけ。




僕はあくまで部外者のお手伝いなので、運動メニューや飼葉など重要な部分には一切関わらず、もっぱら掃除と馬洗いなどに専念。
その日のメニューが終わった馬から順次洗い場に入れて、全身を洗ったり手入れをしたりする。
これは40年以上やってきたのでお手のものだが、身体がなまっていた所に真夏の1日7〜8頭(午前と午後の2回)の馬洗いや手入れはやはりキツかった。

まあ北海道の牧場あるあるだが、夏場は虻や蝿(血を吸うやつ)が多くて困る。
運動中や洗い場で馬や人にまとわりついてくるので、虫よけや撃退のスプレーは必需品だ。毎日虫たちとの戦いに明け暮れたと言っても過言ではない。
まあでも、忙しくしていたのは最初の10日くらいで、その後馬はどんどん札幌競馬場へと出発し、馬が減り仕事は急に楽になった。
そんな時、暇な時間を解消してくれたのが、この牧場のアイドルホース、ポニーの「ホーネット」君。わての呼び名は「ホーちゃん」。


ほとんどの馬の滞在期間は1週間から10日程度で、長くても2週間くらいの付き合いだが、このホーちゃんとは最初からずっとお付き合いしているので、帰る時は別れが悲しいだろう…
次回はそんなホーちゃん散歩や、真狩村の景色を含む牧場の他のお仕事をご紹介させてもらおうと思う。
つづく