夏の札幌競馬出張時の、月曜日休日の楽しみのひとつはプライベートのゴルフ。よく矢作調教師のグループにも誘ってもらった。
北海道のゴルフといえば、基本午前か午後スタートの18ホールスループレー。
だいたい午前スタートなら、13:00台には終わるので、夜ご飯までには時間がある。
ゴルフ場がだいたい千歳や苫小牧あたりなのもあるが、矢作師はそういう時間は必ず牧場へ行って、自厩舎の馬を見る事に費やす (My respect horseman 矢作芳人調教師 参照)。彼に関しては、馬を見るついでにゴルフをしていると言ってもいいくらいだ。
矢作師らとゴルフに行った時は、だいたい僕もその馬チェックツアーにお邪魔させていただく。
僕が馬の牧場に行って楽しいと思えるのは…
担当している放牧馬や担当していた引退馬がいる。スターホースや有名種牡馬がいる。産まれて間もない「とねっこ (当歳馬)」と遊ぶ。その3つくらい。
はっきり言って「僕が担当する事は絶対ない、他の厩舎の知らない馬を見ても何も感じない」というのが本音だ。
でもこの矢作師の牧場巡りはめちゃめちゃ楽しみにしている。
それはたくさんの牧場猫に会えるからだ。
矢作師はノーザンファームを中心にその近辺の牧場を周るのだが、必ずと言っていいくらい、各牧場、各厩舎に猫がいる。


前回書いた「猫使い」の中村さんと知り合ってからは特に、牧場猫ファンになった。
ここ数年、僕が牧場に行くのは馬を見に行くのではなく、猫たちを探して写真を撮りに行ってるようなものだ。


矢作師が馬のチェックをしていると、馬の回りに人だかりができる。
猫達は好奇心旺盛なので、必ずといっていいほど、その集まりの近くに来てじっと見ている。その仲間に入りたいみたいで、チャチャを入れてくる猫もいる。



厩舎内隅々をくまなく探していたら、まるでオブジェか厩舎の道具のひとつのように、猫がどこかにいる。
こんな猫ちゃん達を見つけた時は、旅先で希少動物に出会ったくらいの嬉しさがある。



僕が猫たちの写真を撮ろうとしているのに猫が気付くと、すぐ寄ってきて頭を擦りつけて懐いてくる。
この猫の頭突きからの擦り付けをやられると、もうなかなかその場から立ち去れなくなる。

矢作師の馬チェックツアーは、たくさんの厩舎を回るのですぐ移動しなければならない。
可愛い猫を見つけた厩舎を去る時は、いつも別れが悲しい。
真狩村サマーステーブルの仕事で、酪農牧場に馬の乾草などをもらいに行った時、猫ちゃんと遊んだ話を前に書いた。
名無しだったので勝手に「茶白」と名前をつけたが、また来年も遊びに行けたら会いたいもんだ。




岩谷光昭さん (NHK世界ネコ歩きで有名) のように、日本各地の牧場や厩舎を回り、牧場猫の写真を撮りまくりたいなぁ…
大井競馬場や園田競馬場の友人も、厩舎猫の情報をくれる。
今後の競馬場探訪シリーズの中で、各地の競馬場の猫たちもご紹介していこうと思う。
僕は残念ながらカメラは持っていないのでスマホ撮影だが、これからも全国で牧場猫を探し続けたい。