UMATO

2026年01月08日 (木)

 2026年、あけましておめでとうございます!

 昨年の8月からこのコラムを書かせていただくようになり、2年目のお正月を迎えることになりました。

 稚拙な文章ですが、厩舎人から見た競馬の面白さや馬の可愛さをファンの皆様に伝えられるよう頑張りますので、午年の2026年、よりいっそう全ての競馬界隈への応援よろしくお願いいたします。

 今年は担当馬の年賀状写真を撮らなかったので、12年前の午年の時に撮った写真でご挨拶を!

2014年の午年の時の担当馬、しめ飾りをしたウインミーティア。

 最近、競馬をよく知らなかった人達が、ザ・ロイヤルファミリーを見て興味を持ち始めたという話をよく聞くので、中にいた人間としてとても嬉しい。

 泉ノ波あみさんのコラムでもあったように、ドラマ終わってのロスを僕の友人達もSNSでつぶやいていた。

 JRAにはこの機会にもっと頑張ってもらって、競馬ファンの拡大と厩舎人を目指す人の増大を推し進めてもらいたい。

 僕は親族に警察関係者が複数いるが、警察関係のドラマはほぼ見ないと言っている。「あまりに実際と違いすぎる」からだそうだ。

 その点、ザ・ロイヤルファミリーはそこまで違和感なく見られたし、厩舎関係者にも概ね好評だった。

 ドラマで競馬監修をしていたのは、現在オーナーブリーダーのグループの事務方(マネージャーなど)をしている、梶原もじゃ。この名前はかつて競馬ジャーナリストをやっていた時のペンネームだが、ドラマのエンドロールではこの名前を使用していた。

 彼は昔からの僕らのグループの友人で、平昌五輪や色んなコンサートなど一緒に行った仲だ。

 ドラマの面白さと違和感のなさは、少なからずこの梶原もじゃ君の功績と言えよう。

平昌五輪に一緒に行った時の、僕と梶原もじゃ。

 僕もこれからこのコラムで、人に迷惑のかからない程度に毒のある、嘘のない競馬社会の物語を綴っていきたいと思う。

 僕は定年退職と共に長年住んでいた社宅から引っ越しして、トレセンから車で10分以内の栗東市の手原という地区に住むことになった。もしかしたら来年以降に栗東トレセン内でアルバイトするかもしれないので、その時の交通便の為だ。

 仕事はまだ何もしていないが「2つの診療所」で紹介した栗東診療所の2階リハビリルームで、定年してからも週2〜3回は施術とリハビリトレーニングをしているので、トレセンにはまだ頻繁に足を運んでいる。

 そして、そのリハビリ帰りなどにちょろっと厩舎構内に入る時がある。

 JRAの厩舎従業員を定年したOBが入れる「駿友会」という団体がある。厩務員の時にお世話になった競馬共助会などに助成していただいて運営しているのだが、その会員特典のひとつにトレセン厩舎構内に制限なく入れるというものがある。

 通用門で駿友会会員証と厩舎構内への通行証を交換するという、簡単な手続きで入れるのだ。

定年しても、この印籠ともいえる駿友会の会員証があれば、栗東トレセン厩舎構内に簡単に入れる。

 やはりトレセン厩舎構内は落ち着くし、馬を見ているだけでもストレス発散にもなるので散歩がてら友人のいる厩舎へたまに遊びに行っている。

 もちろん部外者がちょっとでも厩舎内に入るとうるさい調教師や、その友人の近くに「仕事の邪魔や!」などとピリピリしている厩舎従業員がいる厩舎などには絶対に行かない。

 長年、競馬ファンの友達やらをトレセン見学させてきた僕のアンテナで、その辺はしっかり事前調査している。

昨年末、トレセン内の友人の厩舎に遊びに行った時の写真。めちゃめちゃ可愛かった高野厩舎のラウルベア。

 毎年12月になれば、年賀状用に僕の担当馬の写真撮影会をやっていたがもう二度とやることはない。厩舎関係者の友人に頼めば写真撮影OKの馬もいるかもだが、さすがに自分の担当馬以外を年賀状のメイン被写体にしようとは思わない。

 定年を機会に年賀状は昨年で終了すると友人に告知したのだが、今年は午年ということもあるし、昔の馬の写真を使って住所変更のお知らせ兼年賀状を皆に送らせてもらった。

 これが本当に人生最後の年賀状だ。

2026年、午年と引っ越しをしたということもあり、急きょ出すことにした人生最後の年賀状兼住所変更のお知らせ。

 今年は午年のお正月。

 僕たちの仕事は12月31日の午前で終わり、仕事始めは1月2日。基本元旦しか休みはない。

 そしてその元旦も、飼葉当番がいるにもかかわらず、ほとんどの人が1度は馬房掃除や飼葉付けなどをやりに厩舎に顔を出す。

 僕もトレセンで働いていた計42回の元旦で、1日中厩舎へ行かなかったのは母親と1泊で旅行に出た3〜4回くらいだ。

 人間は年末年始に美味しいものたらふく食べるので馬にもと思い、元旦だけはその馬の好きな物(人参、バナナ、リンゴなど)をいつもよりたくさん入れてあげていた。馬が「今日の飼葉はいつもと何か違うぞ?」と感じていたかは知らんが…

昨年の元旦の僕の担当への飼葉。普段の休みの日より人参やバナナかなり多め。

 サラリーマンなどは普通、同僚らと年末年始は1週間以上会わないと思う。

 でも厩舎人たちは元旦に自厩舎のほとんどの人に会い「あけましておめでとう!」と言うので、大晦日の仕事終わりに別れる時まず「良いお年を!」と挨拶して「明日も多分会うけどな…」と笑って付け足す人が多かった。

 

 そんな正月も今年は母親の顔を見に少し帰る以外、何もすることがない。

 さすがに元旦や仕事始めの2日あたりに定年オヤジが厩舎内へ遊びに行って、新年の挨拶をして「今年もよろしく」などと言うのもちょっと違うなと思う。

 午年というのに、馬の顔も見ずひたすらダラダラ過ごすお正月になりそうだ…

田中一征 (Kazuyuki Tanaka)

1960年大阪府泉大津市生まれ
JRA栗東トレーニングセンターで、1983〜2007伊藤雄二厩舎、2007〜2025梅田智之厩舎に厩務員として在籍し、2025年7月に定年退職。

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