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2024年11月23日 (土)

 10場ある中央競馬の競馬場の中で、一番海に近い競馬場が函館競馬場である。例年通りであれば、安田記念が終わった翌週の6~7月に開催されており、観光にグルメと絡めて現地観戦する競馬ファンも多くいる。

 開催時期の関係で気候的にも過ごし易く、スッキリとした青空と新緑の芝生とのコントラストが良く、いっぱい写真を撮りたくなる競馬場でもある。ゴール前のファンエリアや一般席のスタンドからはあまり見えないが、テレビ中継で見て貰うと分かるが2コーナーから向こう正面にかけて、海との近さが分かるシーンが見える。

 レースの時間帯によっては水面がキラキラ光ったり、青い海など色々と見えるのが特徴的だ。向こう正面では奥に函館山が見えて、風情のある競馬場のシーンが楽しめるのも魅力的な部分である。

 今回のアノ瞬間(とき)は2016年の函館競馬場のパンフレット刷新の為に撮影に訪れた時の話をお届けしようと思う。

 函館競馬場から依頼された撮影だったので、普段では撮影禁止場所(1コーナー付近や屋上など)に立ち入る事が出来て、色々な角度からスタンドや場内であったりスタンドから見える景色を撮影した。

©Shuhei-Okada.com

 長年競馬カメラマンをしているが、競馬場の屋上に登っての撮影というのはこの時が初めての経験で、高い所好きのワタシとしては興味津々で軽い興奮状態であった。

 スタンドの屋上に上がるには迷路のような階段を登って、外への扉を開くとスタンド屋根がドーンと出て来て、屋上には歩ける通路が決まっており、そこを通って馬場側へ移動すると、想像通りに高くて風が気持ちよくワクワクした、高さがある分より一層海が見えて海に近い競馬場!というの撮影出来た。

©Shuhei-Okada.com

 レースシーンと海を絡めても、雰囲気のある競馬場である。

©Shuhei-Okada.com

 また、この時の撮影では無いが、2022年7月にJRAホームページにて公開されたJRAオリジナル壁紙カレンダー・7月 「海の見える競馬場」 ではレースシーンと海と函館山が上手く収まった作品となり写真を使って貰った。(公開当時に使用していたパソコン画面)

©Shuhei-Okada.com

 海に近い競馬場という特徴の他に、空港が近い競馬場でもあるのが函館競馬場。

 飛行機で函館空港に降り立つ際には競馬場の真上を通ったり、スタンドを眺めながらの着陸シーンに出会える。函館競馬場に撮影に行くたびに、レースシーンと着陸シーンを1枚に収めたいと思うのだが、未だにタイミングが合わずで撮れずにいる。なぜならばレースのゴール前のタイミング(数秒)と、着陸で飛行機が通過するタイミング(これも数秒)が一緒になるのは、不可能に近いからだ。

 今までで唯一撮れたのが、レースの合間(残念ながら馬場に馬が居ない)に馬場の真上を飛行機が通過する着陸シーンだった、これはこれで雰囲気があり良いとは思うが、ここに馬が走っていれば競走馬と飛行機がレースをするような、最高の写真になっただろうと思うと残念でならない。

©Shuhei-Okada.com

 また函館競馬場に行く機会があれば、飛行機とレースシーンを絡めて撮りたいと思うのであった。

岡田修平

1969年 大阪府池田市生まれ
工芸高校写真工芸科、在学中に川本武司氏に師事。
1987年の卒業と同時に「JRA関西広報カメラマン」として撮影を始める。
また師匠の勧めで大阪芸術大学写真学科に進学、卒業後フリーカメラマンとして活動。
競馬をメインフィールドに雑誌、ポスター、カレンダー、DVD等に作品を発表。
フランス凱旋門賞をはじめ、海外大レースの撮影に積極的に参加。
最近は、各インターネット媒体コンテンツへの写真提供もこなし、更なる飛躍を目指している。

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