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2024年11月21日 (木)

今週は牝馬チャンピオン決定戦のエリザベス女王杯!

1995年までは3歳(当時の表記で4歳)限定のレースで牝馬三冠レースの最終戦だったが、1996年に古馬にも新たに開放されることになり、3歳以上の牝馬限定戦に生まれ変わったエリザベス女王杯。

今回のアノ瞬間(とき)は第26回(2001年)のエリザベス女王杯をお届けしようと思う。

第26回エリザベス女王杯は、1番人気に支持されたのが、この年の桜花賞・秋華賞を制した二冠馬で、本田優騎乗の3歳馬のテイエムオーシャン。  

2番人気に同じく3歳馬のオークス・秋華賞2着の横山典弘騎乗、ローズバド。 

3番人気も3歳馬でオークス馬の蛯名正義騎乗、レディパステル。 

4番人気は、前走でダートのドバイワールドカップで2着に入った武豊騎乗のトゥザヴィクトリー。 

5番人気に前年の秋華賞馬、武幸四郎騎乗のティコティコタック。

この上位人気の五頭が単勝オッズ10倍以下の支持を得ており、レースが始まる前には勝ち馬はこの五頭の中から出るだろうと予想しながら、撮影に臨んだ。

明るい曇り空の中でスタートしたレースはヤマカツスズラン、タイキポーラの逃げで始まった。

二頭が後続を大きく引き離して縦長の展開。3番手追走はテイエムオーシャン。中団の後ろにティコティコタック、レディパステル、トゥザヴィクトリーが続き、ローズバドは最後方から二頭目を追走。

京都競馬場の外回りで行われるエリザベス女王杯、4コーナーを回って内回りコースの合流地点付近で早めにスパートをかけたテイエムオーシャン。続いてトゥザヴィクトリーも差し脚を披露した。内からティコティコタックとレディパステルも詰めてきて、四頭の横一線!

「やはり、人気馬の決着か!?」レース前の予想通り、人気上位馬の横一線に悩みながらも、今までの先行策から一転した戦法の、一番脚色の良いトゥザヴィクトリーを狙う。

ゴール板を過ぎて「よし! 狙い通り」と思った刹那、目の前を黒い馬が走り去った…

後方待機策から大外を矢のように飛んできたローズバドだった。

レース後にターフビジョンに映し出される、スローモーションを見ても横一線で何が勝ったか微妙であった。だが、辛うじてトゥザヴィクトリーが出ているようにも見えた。もし外のローズバドが差しきっていれば1枚も写真が無い…汗

四頭が横一線で最後の力を振り絞る©Shuhei-Okada.com
©Shuhei-Okada.com
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とても長い時間に感じた写真判定の結果、1着に13番の文字が点灯。トゥザヴィクトリーの勝利が確定し胸をなでおろした。

©Shuhei-Okada.com

2着ローズバド、3着ティコティコタック、4着レディパステル、5着テイエムオーシャンの順で入線し、着差がハナ、ハナ、クビ、クビとGⅠレースでは体験したことの無い大混戦のゴールとなった。

©Shuhei-Okada.com

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この勝利をきっかけにして武豊騎手は翌年ファインモーション、2年後アドマイヤグルーヴ、3年後アドマイヤグルーヴでこのレース4連覇という大偉業を達成した。

今年のエリザベス女王杯も熱いレースを期待するが、この年のような有力馬によるハナ差、ハナ差の大接戦は勘弁してもらいたいと願うばかりだ。

岡田修平

1969年 大阪府池田市生まれ
工芸高校写真工芸科、在学中に川本武司氏に師事。
1987年の卒業と同時に「JRA関西広報カメラマン」として撮影を始める。
また師匠の勧めで大阪芸術大学写真学科に進学、卒業後フリーカメラマンとして活動。
競馬をメインフィールドに雑誌、ポスター、カレンダー、DVD等に作品を発表。
フランス凱旋門賞をはじめ、海外大レースの撮影に積極的に参加。
最近は、各インターネット媒体コンテンツへの写真提供もこなし、更なる飛躍を目指している。

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