Scenes-3 ナント競馬場
フランス西部にあるナント競馬場。
凱旋門賞が行われるために土日はパリロンシャン競馬場で撮影するが、前日の金曜日は本来であればパリロンシャン競馬場に近い、サンクルー競馬場で撮影している。
しかし何度も訪れているので、行った事が無い競馬場に行ってみようと思い、この年はパリから約400km離れているナントへドライブがてら出かけた。
先ずは入場ゲートの写真を撮ろうとカメラを構えると、フランス人の大男がゲートの前でピースして仁王立ち! 2~3枚パチパチと撮って、どいてもらった。
中に入ってパドックへ向かうと、ドバイや香港など世界各地で会うフランス人のカメラマンと遭遇。
「お前、なんでこんな所にいるんだ?」「来たことが無いから来てみたかった」と、話すとわざわざ日本人カメラマンが来たから、競馬場のマネージャーを紹介するよ!と言ってくれた。
マネージャーを紹介されて、普段から日本で競馬を撮っているなら自由に撮っていいよ!とあっさり、パドックや馬場の撮影エリアに入れていただいた。(フランス人カメラマンありがとう)
という訳で一般客が入れないような、この写真の1コーナー側からの撮影が出来たのだ。
ちなみに入口ゲートで撮影した大男と、スタンド内で再会し馬券が当たったからとビールをご馳走になった。(フランスではアルコール3杯まで、飲酒運転にならない)
緑が多くて公園の中のような競馬場、自由に撮影出来て、ビールまでご馳走になって、とても良い競馬場だった。
Scenes-4 フレミントン競馬場
この写真はオーストラリアのメルボルンにある、フレミントン競馬場のパドックから撮影。
レースを終えて各馬が、花道から引き上げて来るシーンである。
ピントが合っている薔薇のすぐ右側に、引き上げてくる競走馬、その右端に誘導馬が写っているところが花道。
満開の薔薇が競走馬を迎え、薔薇とサラブレッドを絡められるシーンに大興奮しながら、夢中で撮った1枚。
この状況で馬にピントを合わさずに、薔薇に合わせて馬をぼかして見る人に色々と想像してもらう、ワタシ流の見せ方である。
Scenes-5 メイダン競馬場
UAE(アラブ首長国連邦)のドバイにある、メイダン競馬場で撮影。
2008年から毎年のように訪れているが、この年のこの日だけ朝から濃霧に包まれた。
5m先もぼんやりするほどの霧で全く見えない状態だったが、朝の調教時間となり撮影の準備をしなければならなかった。
すると遠くの方から、タカタッ。タカタッ。タカタッ。と馬の足音が聞こえてくる。
だんだん音が大きくなり、やがて黒い物体が前を横切った…。
考えている以上に、何も見えなかった。
しかし朝の調教撮影は何年もしているので、だいたいこの辺りを走ってくるだろうと、音を頼りにフレーミング。
調教撮影としては馬がハッキリと写っていないのでNGだが、霧がスタンドの照明に照らされて、そこから浮かび上がるサラブレッドの雄姿を捉えた作品の1枚として大収穫となった。
カラー写真なのに、モノクロっぽく仕上がっているのも、とても気に入っている。
https://gatej.jp/osaka/info-detail_20241129.html
第9回競馬写真家グループ写真展『絢 サラブレッド2024』の展示作品の一部をGateJ大阪にて展示中
【展示期間】
11月30日(土)~2025年1月20日(月)の開館日
<競馬開催日及び平日払戻日>
3へ続く。