昭和62年(1987年)より、優れた人馬に送られるJRA賞が設けられ、その表彰式が1月27日に都内のホテルで行われた。JRA賞はJRAホームページより引用すると下記の通りである。
【競馬と馬に関する特に優れた業績に対してその栄誉をたたえ、感謝の意をあらわすために「JRA賞」を設け、その表彰行事をイベントとして行うこととしました。この「JRA賞」は、競馬と馬をファンやマスコミや競馬関係者の方々はもとより、一般社会へも広くアピールし、競馬の市民性やステータスの向上と馬事の普及を図ることも大きな目的としています。
表彰内容は、昭和47年からJRA機関誌「優駿」主催で行っていた年度代表馬をはじめ、部門別の優秀馬、優秀調教師・騎手の表彰、また、馬事文化の普及・発展等に貢献した人(団体)を表彰する馬事文化賞を加え多岐にわたっています。】
https://www.jra.go.jp/gallery/jrasho
2024年のJRA賞・最優秀4歳以上牡馬(満票で受賞)、年度代表馬に輝いたのがドウデュース。
2024年の成績はドバイターフ5着、宝塚記念6着と不向きな条件で本来の力を発揮できなかった春シーズン。
しかし、秋を迎えて状況は一変。天皇賞(秋)では自慢の豪脚を披露し、ゴール寸前でライバルを一蹴。
一昨年の天皇賞(秋)ではアクシデントで武豊騎手が騎乗出来ず、このコンビで天皇賞(秋)を制したウイニングランでは「ユタカコール」にガッツポーズでファンの声援に応えているシーンが印象的であった。
続くジャパンカップでは強力な実績を誇る外国馬3頭に対し、迎え撃つ日本の総大将として出走。
ここでも圧巻の走りを見せ、着差以上の強さを見せつけてGⅠレース5勝目を挙げた。
ウイニングラン中に大歓声を浴びて引き上げるドウデュース&武豊騎手。
誇らしげな姿に史上3頭目となる、秋の古馬中距離GⅠ完全制覇へと期待が高まった一戦となった。
秋の古馬中距離GⅠ完全制覇のため、有馬記念へ向けて順調に調整が行われた。
有馬記念の3日前に行われた枠順抽選会にて、絶好枠の1枠2番を引き当てたことによって期待は大いに膨らんだ。
だが、青天の霹靂が起きた。
翌日の金曜日、輸送の前に歩様の乱れが見られた。検査の結果は、右前肢跛行 (みぎまえあしはこう)が判明。
有馬記念を最後に種牡馬入りすることが決まっており、無理はさせられないという判断で、レース直前にして無念の出走取消となった。
レース後に予定されていた引退式も中止となり、残念ながらジャパンカップでの雄姿が競馬場で見た最後の姿となってしまった。
突然の出走取消でそのまま引退となったドウデュース 。写真は撮れる時に撮っておく!というのを改めて認識させてもらった。
しかし、天皇賞(秋)とジャパンカップの走りで、文句無しの最優秀4歳以上牡馬と年度代表馬のタイトルを獲得。
2022年・2023年と2年連続年度代表馬に輝いた同期のライバルであるイクイノックス。
同世代による3年連続での年度代表馬は、1987年サクラスターオー・1988年タマモクロス・1989年イナリワンに次ぐ史上二度目の快挙となった。
種牡馬入りして第二の馬生を歩むドウデュース。
一足先に種牡馬入りしたイクイノックスとのライバル物語は、子供たちの対決に託された。どんな子供たちが競馬場を賑わすのか、夢の続きを見届けたいと思う。