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2025年08月14日 (木)

 今週はローカル開催で唯一の、G2レース札幌記念が行われる。

 2014年にリニューアルオープンした札幌競馬場。
 その年の札幌記念は、二頭の対決に注目が集まった。

 1番人気に支持されたゴールドシップは宝塚記念を勝利した直後に、札幌記念をステップレースに選んでフランスで行われる凱旋門賞を目指すと伝えられた。

©Shuhei-Okada.com

 2番人気に支持された桜花賞馬ハープスターも、オークス惜敗後に札幌記念を経て凱旋門賞挑戦と報じられた。

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 レース間隔が短くなるフランスでのステップレースを使わずに、オークスから約3か月、宝塚記念から約2か月、そこから約1か月半での凱旋門賞というゆったりとしたローテーション。
 札幌競馬場の洋芝もヨーロッパの芝に近いとの理由から、凱旋門賞を目指す二頭の対決が実現することとなった。

 札幌競馬場のリニューアルオープンに加え、人気馬二頭が出走するとあり、札幌競馬場歴代2位となる4万6097人が競馬場に詰めかけた。

 14頭が出走した第50回札幌記念、大方の予想通りトウケイヘイローの逃げでレースが始まった。
 川田将雅騎乗のハープスターは後方から2番手を追走、横山典弘騎乗のゴールドシップは最後方からの競馬となった。

 3コーナーを過ぎてハープスターが進出を開始、それを見るように連れてゴールドシップも上がって行った。
 4コーナーから直線に向いた所で早くも先頭に立つハープスター、ワンテンポ遅れてゴールドシップも追い出される。

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 残り200mで内ハープスター、外ゴールドシップとの一騎打ちとなる。

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 じわりじわり差を詰めるゴールドシップ、しかし3/4馬身まで迫ったところがゴール板だった。

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 凱旋門賞を目指す二頭の戦いは、3歳牝馬のハープスターに軍配が上がった。

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 10月に入り、予定された通り凱旋門賞に出走した二頭。
 ゴールドシップは同厩舎のジャスタウェイと共に遠征し、3頭の日本馬が出走した。

 ジャスタウェイもこの年の中山記念1着、ドバイデューティーフリー1着、安田記念1着と3連勝で挑み、日本競馬界の悲願達成に強力な布陣が参戦。

 20頭が出走した凱旋門賞は、ハープスターは6着、ゴールドシップは14着、ジャスタウェイは8着という結果だった。
 勝利は前年の凱旋門賞でオルフェーヴルを5馬身突き放したトレヴが連覇を達成。

 ちなみにではあるが、トレヴは翌年の2015年の凱旋門賞で前人未到の3連覇に挑むも4着でゴールだった。

 2014年の札幌記念に話を戻すと、4コーナー先頭からハープスターが先に抜け出して、外から1番人気のゴールドシップが差してくるという望遠レンズでは判断の難しいレースだった。
 しかし、二頭の斤量差が5kgあり、またハープスターが負けたレースは差し届かないという過去のデータを脳内再生。
 札幌競馬場の短い直線ではゴールドシップは届かない! と瞬時に判断。
 3/4馬身という際どい着差であったが、内の勝ち馬(ハープスター)を狙った写真が正解でほっとしたものだ。

 しかし札幌競馬場で4万人オーバーというのは、凄まじい混雑状況。
 馬券発売窓口、売店やトイレの行列もかなりのものだった。

 売店でお昼ご飯を買おうなど安易な考えであったが、凄まじい行列で諦めて昼飯抜きとなった苦い思い出でもある。

岡田修平 (Shuhei Okada)

1969年 大阪府池田市生まれ
工芸高校写真工芸科、在学中に川本武司氏に師事。
1987年の卒業と同時に「JRA関西広報カメラマン」として撮影を始める。
また師匠の勧めで大阪芸術大学写真学科に進学、卒業後フリーカメラマンとして活動。
競馬をメインフィールドに雑誌、ポスター、カレンダー、DVD等に作品を発表。
フランス凱旋門賞をはじめ、海外大レースの撮影に積極的に参加。
最近は、各インターネット媒体コンテンツへの写真提供もこなし、更なる飛躍を目指している。

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