今週はローカル開催で唯一の、G2レース札幌記念が行われる。
2014年にリニューアルオープンした札幌競馬場。
その年の札幌記念は、二頭の対決に注目が集まった。
1番人気に支持されたゴールドシップは宝塚記念を勝利した直後に、札幌記念をステップレースに選んでフランスで行われる凱旋門賞を目指すと伝えられた。

2番人気に支持された桜花賞馬ハープスターも、オークス惜敗後に札幌記念を経て凱旋門賞挑戦と報じられた。

レース間隔が短くなるフランスでのステップレースを使わずに、オークスから約3か月、宝塚記念から約2か月、そこから約1か月半での凱旋門賞というゆったりとしたローテーション。
札幌競馬場の洋芝もヨーロッパの芝に近いとの理由から、凱旋門賞を目指す二頭の対決が実現することとなった。
札幌競馬場のリニューアルオープンに加え、人気馬二頭が出走するとあり、札幌競馬場歴代2位となる4万6097人が競馬場に詰めかけた。
14頭が出走した第50回札幌記念、大方の予想通りトウケイヘイローの逃げでレースが始まった。
川田将雅騎乗のハープスターは後方から2番手を追走、横山典弘騎乗のゴールドシップは最後方からの競馬となった。
3コーナーを過ぎてハープスターが進出を開始、それを見るように連れてゴールドシップも上がって行った。
4コーナーから直線に向いた所で早くも先頭に立つハープスター、ワンテンポ遅れてゴールドシップも追い出される。

残り200mで内ハープスター、外ゴールドシップとの一騎打ちとなる。

じわりじわり差を詰めるゴールドシップ、しかし3/4馬身まで迫ったところがゴール板だった。


凱旋門賞を目指す二頭の戦いは、3歳牝馬のハープスターに軍配が上がった。






10月に入り、予定された通り凱旋門賞に出走した二頭。
ゴールドシップは同厩舎のジャスタウェイと共に遠征し、3頭の日本馬が出走した。
ジャスタウェイもこの年の中山記念1着、ドバイデューティーフリー1着、安田記念1着と3連勝で挑み、日本競馬界の悲願達成に強力な布陣が参戦。
20頭が出走した凱旋門賞は、ハープスターは6着、ゴールドシップは14着、ジャスタウェイは8着という結果だった。
勝利は前年の凱旋門賞でオルフェーヴルを5馬身突き放したトレヴが連覇を達成。
ちなみにではあるが、トレヴは翌年の2015年の凱旋門賞で前人未到の3連覇に挑むも4着でゴールだった。
2014年の札幌記念に話を戻すと、4コーナー先頭からハープスターが先に抜け出して、外から1番人気のゴールドシップが差してくるという望遠レンズでは判断の難しいレースだった。
しかし、二頭の斤量差が5kgあり、またハープスターが負けたレースは差し届かないという過去のデータを脳内再生。
札幌競馬場の短い直線ではゴールドシップは届かない! と瞬時に判断。
3/4馬身という際どい着差であったが、内の勝ち馬(ハープスター)を狙った写真が正解でほっとしたものだ。
しかし札幌競馬場で4万人オーバーというのは、凄まじい混雑状況。
馬券発売窓口、売店やトイレの行列もかなりのものだった。
売店でお昼ご飯を買おうなど安易な考えであったが、凄まじい行列で諦めて昼飯抜きとなった苦い思い出でもある。