写真家という仕事をしていると、よく聞かれるのが「良い写真とは何か?」である。
皆さんが考える良い写真とは?
心が揺さぶられる感動する写真、息を飲むような綺麗な写真。
家族や恋人との記念写真、美味しそうに撮られた料理写真。
一瞬の出来事を捉えたスポーツ写真。
ぱっと思い浮かぶだけでも、色々と出てくる。
「良い写真」という問いに対してのワタシの答えは「愛情を込めて撮られた写真」だ。
例えば仕事が仕事だけに、子供の幼稚園や小中学校時の運動会には仕事用の本気カメラとレンズを持参した。
息子の成長をレンズ越しに見て、このシーンが後々あーだこーだと言える。
そんな何気ない中にも、思いを込めて撮影した。
息子の親しい同級生(家にしょっちゅう遊びに来るような友達)も、ついでに撮影する。
子供を通じて写真を渡すと、たいそう喜ばれた。
年々「ウチの子もお願いします」と、撮影する子が増えていく。
しかし知らない子より、知っている子。
親しい子の方がいっぱい撮ってしまうし、写り方に差が出てくる。
そこはもちろん、接している時間の数だけ差が出てしまう。
それはサラブレッドも同じで、知らない馬より知っている馬。
昔で言うと、特に大好きだったヤエノムテキの撮影時には応援を込めて撮った。
近年では仲の良い馬主さんや調教師、親しい騎手の馬の方が知らない馬より力が入る。
昨年のブリーダーズカップクラシックでのフォーエバーヤングの走り、日本馬への期待と勝利への願いを込めて愛情いっぱいの写真を撮った。(このレースでは日本馬が一頭の出走だったので特に力が入った)
システム的に撮るのではなく、こちらの感情もぶつけてシャッターを押した。



日本国内のレースにおいても、知り合いの馬主さんの馬が走る場合は力が入る。
ワタシの撮る愛馬の写真を楽しみにしてくれているという期待と、写真にする事で一瞬のシーンは永遠となるからだ。
1/12に行われた雅ステークス「モックモック号」の額装写真。

写真を額装し納品時に「愛情込めて撮りました!」と伝える。
そうしたやり取りが続き「岡田さんの写真は一味違う」「修平さんの写真には愛があります」と、写真家冥利に尽く嬉しい返事を頂く。

良い写真とは、テレビの某コマーシャルではないが、
「そこに愛はあるんか?」
被写体や仕上がりに対しての、愛情があるかどうかの違いかな?と思う。
ワタシは常に「写真はタイムマシーン」と唱えている。
その写真を見れば、瞬時にその時の情景が浮かんでくる。
周りの景色や音、匂い、天候に気温、その当時に流行ったものまで思い出す。
ワタシがメインの題材として撮影している競馬も、その当時の写真を見せると
「この時は前の彼女と、どこどこの競馬場に居た」
「コイツさえ来なければ、馬券がバッチリ当たっていた」
「ここから連勝が始まった」
など、見た人それぞれの当時の記憶がすっと蘇る。
競走馬の放つ魅力的な走りを未来に残すことを頭に入れて撮影している。
サラブレッドの寿命は人間よりも短い。だから彼らの活躍したシーンを、少しでもカッコ良く残していきたい。
そこにたっぷりの「愛情」を込めて!






