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2026年01月12日 (月)

 25年度のJRA賞が6日、発表された。受賞馬は以下の通りだった。

▽年度代表馬 フォーエバーヤング
▽最優秀2歳牡馬 カヴァレリッツォ
▽最優秀2歳牝馬 スターアニス
▽最優秀3歳牡馬 ミュージアムマイル
▽最優秀3歳牝馬 エンブロイダリー
▽最優秀4歳以上牡馬 フォーエバーヤング
▽最優秀4歳以上牝馬 レガレイラ
▽最優秀スプリンター サトノレーヴ
▽最優秀マイラー ジャンタルマンタル
▽最優秀ダートホース フォーエバーヤング
▽最優秀障害馬 エコロデュエル
▽特別賞 カランダガン

 実は筆者も投票権を持った1人。熟考を重ねた上で投票した。JRA賞は名誉のあるものであり、ホースマンにとっての目標である。その思いに応えられるよう、責任を持って1票を投じた。

 結果を見て率直に思うのは、競馬を巡る“時代の変化”である。“認識の変化”と言ってもいいかもしれない。

フォーエバーヤングと坂井瑠星騎手©スポーツニッポン新聞社

 フォーエバーヤングは25年、1度もJRAの競走を走っていなかった。それでも年度代表馬に輝いた。99年エルコンドルパサーの例があるとはいえ、一昔前にはなかなか考えにくかったことである。

 筆者も年度代表馬はフォーエバーヤング。以下のような思いで1票を投じた。

 近年、ダート部門でも強くなった日本馬は何度もブリーダーズカップクラシックにアタックしてきた。サンデーサイレンスやシガーが過去の優勝馬に名を連ねる、まさに米国競馬のトップオブトップ。デルマソトガケ(23年2着など)、ウシュバテソーロ(23年5着など)が頂上の見える位置まで登り、ついにフォーエバーヤングが頂点をつかんだ。

 筆者にはこの勝利が、ラグビーのトライのように見えた。デルマソトガケやウシュバテソーロ、そしてデルマソトガケのルメール騎手やウシュバテソーロの川田騎手がモールをつくって米国の強豪を押し、そこから飛び出したフォーエバーヤングと坂井瑠星騎手、矢作芳人調教師がついにトライを決めた。そんな画が浮かんだのだ。

 つまり、筆者にとっての年度代表馬は、フォーエバーヤングだけでなく、日本のダート競馬界全体、の気持ちだった。ホースマンたちの努力の結果である画期的な偉業を前にして、この年にJRAで走っていたかどうかなどは、些細なことだと思えた。

 ちょっと熱くなってしまったが…。競馬は日々、歴史を積み重ねており、その過程でエポックメイキングなことが起これば、人々の認識も変わっていくものである。

 これまでの常識が覆されても、それは何ら不思議なことではないし、それによって人々のポリシーが変わったとて、何ら恥ずかしいことではない。時代の流れ、日本馬が強くなったことによる認識の変化に従っているまでのことである。

 時代の変化といえば、ちょっと妄想していることがある。詳しい方はご存じだろうが、このJRA賞。地方馬、外国調教馬も選考の対象となるのである(ただし、JRAにおける当該年度の競走成績のみ対象)。

 だから、JRAのレースを無双する地方馬、外国調教馬が出た時に投票結果はどうなるのか。これは面白い。

 昨年のジャパンカップを制したカランダガンが今年も日本にやってきて、複数のGⅠを勝つようなことがあったなら…。またしても常識が覆されるのだろう。そして、常識が覆される瞬間を目撃することこそ、恐らく現代競馬最大のだいご味といえるのだ。そんなだいご味をプレゼントしてくれた馬に、これからも年度代表馬を贈るべきだと個人的には思っている。

鈴木正 (Tadashi Suzuki)

1969年(昭44)生まれ、東京都出身。93年スポニチ入社。96年から中央競馬担当。テイエムオペラオー、ディープインパクトなどの番記者を務める。BSイレブン競馬中継解説者。

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