UMATO

2025年05月17日 (土)
京都ハイジャンプ / 新潟大賞典

「相馬野馬追 《3回シリーズ・2日目》」

投稿日:

(福島県 相馬市・南相馬市・浪江町・双葉町・大熊町)
毎年5月の最終土・日・月曜日

一千有余年の歴史を経て、今なおいきづく伝統の祭り

©soma-nomaoi.jp

伝説によれば、相馬野馬追は今から一千年以上もの昔、相馬氏の遠祖とされる平将門が下総国小金ヶ原(現在の千葉県北西部)に放した野馬を敵兵に見立てて軍事演習に応用したことにはじまったと伝えられています。そして捕らえた馬を神馬として、氏神である妙見に奉納したのです。

9時半に小川橋付近を出発した騎馬武者は総勢約400騎。1時間半をかけて駒を進め、雲雀ヶ原祭場に向かいます。©soma-nomaoi.jp

相馬野馬追2日目

「お行列」

総勢400騎の騎馬武者が居並ぶ、威風堂々にして豪華絢爛な戦国絵巻は、まさに天下無比の圧巻

相馬太田神社に供奉(ぐぶ)する中ノ郷勢を先頭に、相馬小髙神社(小高・標葉(しねは)郷)、相馬中村神社(北郷・宇多郷勢)の順に、総大将、軍師、郷大将、侍大将、軍者、組頭、螺役長…などの役付騎馬が整然と駒を進めます。

©soma-nomaoi.jp

行列は陣螺・陣太鼓の合図により時に止まり、時に前進して隊列を整えながら、約3km先の雲雀ヶ原(ひばりがはら)祭場地へ向かいます。

先祖伝来の甲冑に身をかためた総勢約400騎の騎馬武者が居並ぶ、威風堂々にして豪華絢爛な時代絵巻さながらのようすは、まさに天下無比の圧巻の景色です。

「甲冑競馬」

先祖伝来の旗指物をなびかせ、人馬一体となり風を切り疾走する勇壮な甲冑競馬 

正午、陣螺(じんがい)、陣太鼓が鳴り響くと、兜を脱ぎ白鉢巻を締めた若武者が、大坪流の手綱さばきのもと、先祖伝来の旗指物をなびかせ、人馬一体となり風を切り疾走する勇壮な甲冑競馬が開始されます。 指旗のはためく音、具足、草摺(くさすり)の摺りあう音、馬蹄が土を蹴散らす音…。渾然となった音のかたまりが、砂埃が舞う中を走り抜ける迫力のシーンが展開されます。

馬の走る音、旗のなびく音に圧倒され多くの観客が固唾を飲みます。©soma-nomaoi.jp

「神旗争奪戦」

数百騎の騎馬武者がどっと駆け出し、天中高く打ち上げられた二本の御神旗を勇猛果敢に奪い合う

午後1時、山頂の本陣から戦闘開始の陣螺(じんがい)が鳴り渡ると、満を持していた騎馬武者たちが、雲雀ヶ原(ひばりがはら)一面に広がります。

天中高く打ち上げられた花火が炸裂し、二本の御神旗がゆっくり舞い降りてくると、数百騎の騎馬武者がこの旗を目指してどっと駆け出し、御神旗の下に群がり鞭を振りかざし勇猛果敢に奪い合います。雲雀ヶ原祭場地は、戦場と化し祭りは最高潮に達します。

まるで全国時代にタイムスリップしたよう。騎馬武者の背負う旗は一つとして同じものはありません。©soma-nomaoi.jp

相馬太田神社

福島県南相馬市原町区中太田字舘腰139

アクセス
車◉常磐自動車道南相馬ICから約20分
電車◉JR常磐線 原ノ町駅下車   車10分

相馬太田神社の起源

陸奥相馬氏第六代当主・相馬重胤(しげたね)が鎮守・妙見を鎮座したといわれる『相馬太田神社』。明治時代に妙見菩薩を医徳寺に遷し「天之御中主神」を祭神としました。牛馬家畜の守護神として信仰されています。相馬中村神社(相馬市)、相馬小髙神社(南相馬市)とあわせて「相馬三社(相馬三妙見)」の一つとして知られ、国指定重要無形民俗文化財の「相馬野馬追」はこの「相馬三社」が合同で行う伝統行事です。

©soma-nomaoi.jp

取材後記…相馬野馬追が開催されるひと月前、雲雀ヶ原祭場地にて『相馬野馬追振興春季競馬大会』が開催されます。この大会は相馬野馬追の振興と、乗馬技術の向上を目的とした競馬大会で、甲冑姿ではなくジョッキースタイルで疾走する競馬をご覧頂けます。文/邦馬

取材協力・写真提供
一般社団法人相馬野馬追
https://soma-nomaoi.jp
0244-22-3064

相双地方魅力発信ポータルサイト「SOUSOU相双」
https://sou-sou-fukushima.jp

みなみそうま移住相談窓口『よりみち』
https://minamisoma-yorimichi.jp/city-nomaoi
0244-26-8518

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