1996年の年賀状から、エアグルーヴが登場する。
この撮影時はまだ2歳の時だったが、この年のクラシックレースに挑む事が決まっており、競馬をあまり知らない友人にこの馬を紹介する意味もあった。
この写真に載っているマチカネベニザクラは英ダービー馬ジェネラスの半妹で、僕の今まで担当した牝馬の中で1、2の性格の悪い馬だった。この馬とはあまり楽しい思い出がない。
そして、1997年(オークス)、1998年(天皇賞·秋)は、グルーヴのGⅠ優勝の写真が年賀状のメインを飾った。
「厩務員の運」でも書いたが、自分の担当馬がGレースを勝つというのは、僕の手柄ではなく運が良かっただけと思っていて、その考えは今もずっと変わらない。
だからこんなGⅠを勝った写真を年賀状で偉そうに送るのは少し気がひけた。
まさに僕がバカにしていた「自分の子供が何かの賞をもらった時の自慢写真の年賀状」と同じだからだ。
「こんな事は二度とないかもやし、まあええか」と作らさせてもらったが、やはりこの馬自慢だけの年賀状はちょっと面白くないと思い、この後はレース優勝写真がメインを飾る事は二度となかった。
プレミアム2000年の年賀状そのものは残っていなかったが、Wメインを飾った2枚の写真は見つかった。
この2000年になったタイミングから、僕の年賀状写真は馬に干支などの被り物のコスプレをして、僕ら夫婦は前年の旅行写真などを載せるというスタイルに変わった。
2001年から干支を全面に出して馬の撮影をするようになり、この時使ったヘビのおもちゃは、今年2025年、人生最後の年賀状写真にも使われた。
2003年の年賀状の主役は2002年にGⅠを2勝したファインモーション。神の子「ラムタラ」の産駒で唯一平地重賞を勝ったメイショウラムセスも。
ここも干支でのコスプレがメインで、レース優勝ゴール前写真は控えめに。
分かりにくいがファインモーションの額に羊が乗っている。
2004年はファインモーションと、エアグルーヴの2番仔であるイントゥザグルーヴ。
猿のぬいぐるみを乗せているが、この辺になるとデジカメが登場してたくさん写真を撮った。
2頭のボツバージョンも可愛いので載せておく。
そして2005年はエアグルーヴの産駒で牡馬だったサムライハート。この馬には物語が山ほどあるが、また後に「My horse memories」シリーズでお話しようと思う。
そして伊藤雄二厩舎時代の最後の年賀状のメインを飾ったのは、僕が今までの牡馬で一番好きだった馬、エアニックス。
この馬は梅田智之厩舎に移ってからも年賀状に登場する。
この続きは少し間を開けて、梅田智之厩舎編で!