少し前に寄稿した、昨年末の中山競馬場の有馬記念ウィークシリーズで、「これが僕のラスト中山になるかもしれない」と書いた。
だが、2025年4/18(金)〜20(日)、再び中山競馬場への出張があり、これが本当に最後の中山となった。
この中山遠征は急に決まったのだが、これには理由があった。
今年に入ってから、僕は梅田智之調教師に「もしできる事なら、僕が定年退職で仕事を辞める日までに、僕の担当馬の競馬に武豊騎手と藤岡佑介騎手を乗せて下さい。」とお願いしていた。
武豊騎手は、僕の担当馬の騎乗での数々のGレース優勝はもちろん、僕個人の勝数も一番のジョッキーだ。 藤岡佑介騎手は、僕がお父さん(藤岡健一調教師)と元同僚で、彼が子供の時からよく家族ぐるみで遊んだ間柄だ。昨年亡くなった康太と、佑介は言わば甥っ子みたいなものだ。
だから僕が辞めるまでに是非、もう一度この2人と一緒に競馬がしたかったのだ。
もちろん、オーナーの許しを得ての話だし、馬や騎手のスケジュールのタイミングもあるので簡単には実現しない話だ。
梅田先生はそれからずっと、その事を気にかけてくれていて、僕の担当馬のオーナーや、武豊騎手と藤岡佑介騎手のエージェントにも話をしてくれていたようだ。
しかしなかなかタイミングが合わずにここまできたが、この週の頭に武豊騎手のエージェントから連絡があり、打診していたヒデノブルースカイが出られる、4/20(日)中山の3歳1勝クラスになら乗れるとのこと。
その週は阪神のダートに使う予定のヒデノブルースカイだったが、頭数が多くてまあまあ厳しい抽選になりそうだったので、先生が「豊さんが乗れるというので、今回はフルゲート割れの中山の芝行きましょう!」と言ってくれた。
たしかに今回を逃したらもう二度と武豊騎手に乗ってもらえないかもしれない……ありがたく騎乗依頼させていただいた。
厩舎の同僚の馬が土曜のレースで一緒に連れて行ったので、金曜日出発となり、2泊3日の出張となった。
4/18(金)、僕の馬と同僚の馬2頭だけの馬運車輸送だったので早めに出発し、中山競馬場に14:30には到着。



早く着いたのもあるが、もう中山競馬場から遊びに行くのもこれが最後なので、もちろん遠出。
船橋法典駅から京葉線などで、この日開催している大井競馬場へ向かった。




大井競馬場は自分の担当馬のレースでは1回だけだが、お客さんとしては数知れず観戦している。 でもコロナ禍になってからは行っていない。
金曜日ナイター開催しているみたいだったので、大井の友人(厩務員)に「そっち行くから飲もか!?」と連絡した。
場内に入って少しだけ馬券買ってから、立会川駅前で友人と一杯飲んでこの日は終了。



大井競馬場の詳しい話は、またいつか全国競馬場探訪シリーズでゆっくり紹介させていただく。
4/19(土)は、朝からヒデノブルースカイの運動をしてから、同僚の担当馬の4Rの競馬の仕事。

2頭馬のチェックを済ませて、この日は東京の友人とプロ野球ナイター観戦。
僕は阪神ファン、友人は広島ファンだったが、何故か神宮球場のヤクルトvs巨人。神宮球場に来るのは十数年ぶりだが、前回も同じく中山遠征時だった。


夜の飼葉があるので、ゆっくり最後まで観戦とはいかなかったが、最後の中山からの夜遊びを満喫して帰途についた。
後から調べたら、僕が帰った後に巨人が逆転勝ちしたようだ。

そして4/20(日)、いよいよ僕のラスト(多分)武豊騎手の騎乗の日がやってきた。
つづく