アメリカ競馬の祭典、ブリーダーズカップ競走。毎年11月の第一金曜日、土曜日と2日にかけてG1レースが14レース行われる。
金曜日は2歳のレースで、芝の短距離戦(約1000m)、ダート(約1800m)の牡・セン馬、牝馬、芝(約1600m)の牡・セン馬、牝馬とカテゴリー分けされたものが計5レース行われる。
土曜日は3歳以上のレースでさらに細かなカテゴリー別(芝・ダート、短距離・中距離、牡・牝など)に行われ、計9レースによって形成されている。
ここ数年は日本馬の出走も多く、昨年はメインレースのブリーダーズカップクラシック(ダート約2000m)に2頭(デルマソトガケ・ウシュバテソーロ)が出走し、2着と5着という成績を収めた。
今年も執筆時点で20頭弱の出走が見込まれている。中でもメインレースのブリーダーズカップクラシックには昨年の2頭に加え、今年のケンタッキーダービーで3着のフォーエバーヤングの3頭が出走とあり、楽しみな一戦となっている。
ブリーダーズカップ競走は各競馬場の持ち回りで行われており、昨年のロサンゼルス近郊のサンタアニタパーク競馬場に続いて、2024年は同じ西海岸のカリフォルニア州サンディエゴ郡の小さなサーフタウンであるDel Mar(デルマー)競馬場 で行われる。
競馬場近くの海岸には綺麗な夕陽が沈み、サーフィンを楽しむ人や散歩の人など穏やかな時間が流れている。
アメリカの競馬場の中でも屈指のリゾート競馬場で、人気の高いデルマー競馬場はすぐ近くに海があり、日本の函館競馬場と似ている環境である。そのことから相互に交換競走が行われている。
今年のブリーダーズカップがデルマー競馬場で行われることから、以前に訪れた時のリゾートな雰囲気を含めて、競馬場の様子を紹介しようと思う。
2021年のデルマー競馬場でのブリーダーズカップ開催ではラヴズオンリーユーが日本調教馬として史上初のブリーダーズカップフィリー&メアターフを制し、直後のブリーダーズカップディスタフではマルシュロレーヌが日本調教馬として初の米ダートG1競走を勝利。両馬を管理する矢作芳人調教師の偉業が達成された。
その貴重なシーンはコロナ禍のために移動に制限などがあり、撮れずにとても悔しい思いをした。今年の開催で日本調教馬の優勝シーン(出来ればアメリカ競馬の根幹であるダート約2000m、メインレースであるブリーダーズカップクラシック)をこの手で撮りたいと思う。