(北海道浦河町)毎年1月2日
人と馬の健康を祈願する伝統行事
馬産地の浦河町では毎年1月2日に騎馬参拝が斎行されます。騎馬参拝の歴史は明治43年(1910年)に旧農林水産省が日高種馬牧場を開設し、その一角に西舎妙見神社が建立されました。この時、牧場の職員が騎馬で神社を参拝したことが由来とされ、以来110年以上続けられている、人馬の無病息災を祈願する伝統的な行事です。
西舎妙見神社は大正15年(1926年)、日高種馬牧場の開設に尽力した藤波言忠の霊を産馬功労の神として祀り、藤波神社と改称しました。その後、昭和28年(1953年)日高発展の功労者で元浦河支庁長の西忠義が祀られる西神社と合祀し、現在の西舎(にしちゃ)神社に至っています。
当日は乗用馬とポニー10数頭が人を背に乗せ、JRA日高育成牧場乗馬厩舎を出発し、BTC調教センター(軽種馬育成調教センター)、うらかわ優駿ビレッジAERU(馬とのふれあいができる宿泊施設)、ピスカリの森(ツツジ、シャクナゲ、五葉松などの樹木を楽しめる樹木園)を経由して、約7kmの道のりを進み、約1時間半をかけて大勢の参拝客が待つ西舎神社へと向かいます。
神社に到着後、一行は本殿の前で下馬し、今年1年の人馬の健康、無病息災の成就を祈願します。
西舎神社
北海道浦河郡浦河町西舎124
アクセス
国道236号沿い
浦河町役場より車で約15分
浦河町乗馬公園より車で約5分
西舎神社の起源
明治43年(1910年)国営の日高種馬牧場(現在の日本中央競馬会・日高育成牧場)が開設された際、牛馬を守護する神として有名な福島県相馬郡中村町(現在の相馬市)にある相馬中村神社の祭神・天御中主神(あまのみなかぬしのかみ)の分霊を勧請し、主神として、西舎妙見神社が創建されました。昭和28年(1953年)10月28日妙見、藤波、西の三体を合祀し、西舎神社が建立され、現在にいたっています。相殿には全国の産馬改良に尽力した藤波言忠大人命、浦河支庁長として日高地方の発展に多大な功績を残した西忠義大人命が祀られています。
取材後記…
「5000人町民乗馬」をスローガンとする町民の乗馬普及推進の拠点となる浦河町乗馬公園。旅行で浦河を訪れた際はぜひ立ち寄ってください。貴重な乗馬体験ができますよ!文/邦馬
取材協力・写真提供
浦河町役場
https://www.town.urakawa.hokkaido.jp
0146-22-2311
浦河町乗馬公園
https://www.town.urakawa.hokkaido.jp/gyosei/culture/?content=155
0146-28-1304