京都競馬場。
厩務員生活43年目の僕が最も多く勝ち、Gレース勝ちで歓喜し、そして悲しい出来事で一番泣いた競馬場だ。
思えば人生で初めて行った競馬場も京都で、後から調べたら、1974年11月、タニノチカラがオープン競走を勝った時だった。タニノチカラはこの次のレースの有馬記念も勝った名馬だ。
知り合いの大人に連れて行ってもらったのだが、当時まだ僕は14歳だった。
高校生の時は、野球部の数人と近所の友人らで競馬サークルを作り、3年の夏が終わり部活引退となった1978年の菊花賞は、皆で思い思いの馬の応援に出かけた。


僕の応援馬は伊藤修司厩舎のメジロイーグルだったが、逃げて粘り(3着)、めちゃめちゃ興奮したのを今でも覚えている。
その後、京都競馬場へは金杯や菊花賞などは毎年のように観戦。そして1980年、「ビッグスワン」と命名された新築スタンドを引っさげての菊花賞。晴れて20歳となった僕らも、もちろん参戦!


近代的に生まれ変わった競馬場のスタンドに、皆が驚嘆したのが昨日の事のようだ。
それから43年の歳月が流れ、京都競馬場はコースやスタンド、厩舎構内まですべて新装され、2023年4月にグランドオープンした。

昔の厩舎構内のオフショット写真のストックは全く見当たらないので、グランドオープン後の新しくなった京都競馬場厩舎構内を何回かに分けて、ご紹介しようと思う。
まずは昨年の11月9日、デイリー杯2歳ステークスにダイシンラーが出走した日の景色を見ていただこう。
僕の担当馬としては、12年前のラブフールのクイーンステークス(札幌)以来の重賞レース出走となった。


担当馬のレース日の朝ご飯(昼も兼用)は競馬場によっても違うし、いつもその日の気分で決める。 馬運車の出発前に栗東トレセンの調教スタンドで食べる時もあるし、競馬場の厩務員食堂で食べる時もあるが、もう一つ選択肢がある。
それはスタンド検量室の奥にある「検量食堂」だ。
この日はその検量食堂で食べる事にした。

他の競馬場のは、行ったことがないのでどういう形態か分からないが、京都と阪神はどこかの中華料理の「天意」というお店が出張で営業しているようだ。


検量室前から新しい巨大なスタンドを見上げると、かつて20歳の時にビッグスワンをお客さんとして見て感動した自分が、64歳になって内側からまた新しいスタンドを見ている事に「人生って面白いな」とつくづく思う。


ダイシンラーは新馬戦を札幌で勝って以来で、厳しい展開のレースだったが、何とか3着でゴール。 久しぶりの重賞レース、参加できるだけでありがたいが、3着なら上出来だ。



定年したら、この京都競馬場の新しいスタンドから、友達の担当馬の応援馬券を握りしめて絶叫したいものだ。